プロジェクトを達成いたしました。
ご支援、ありがとうございます。
知り合いの方を始め、「このような場があってもいいのではないか」と思いご支援くださった方、
同じように問題意識を持っていらっしゃった方にクラウドファンディング を通しお会いできたことそのこと自体も大変意義深く、嬉しく、感謝しております。
ご支援いただいた方一人一人の思いも背負ってさらなる論文化へとつなげていけるよう
まずはアウトリーチを行い、現場の方へ届けていく所存です。
その報告はこちらでもさせていただきます。
いただいたご支援、御言葉のもと、実行してまいります。引き続きよろしくお願いいたします。
日本では2008年より、経済連携協定(EPA)に基づきインドネシア・フィリピン・ベトナムから介護福祉士候補者(候補者)が来日しています。彼らは日本語を学び、日本の介護施設で3年間OJTを受けながら介護福祉士国家試験を受験します。合格すれば、VISAの更新の制限がなく日本で仕事し生活が続けられます。
私はインドネシアで経済連携協定に基づく介護福祉士候補者への日本語教育に関わる機会があり、そのあとも彼らとの交流が続いています。ある候補者に「日本人の職員に言いたいことがあって、日本語でどうやって言えばいいかわかるけれど、どうしても言えない」と言われたことがありました。そのとき、私は日本語教育に携わる者として「日本語を教える」ことに集中し、候補者が日本語を使ってどのように社会に生きていくかという観点が不足していたことを痛感しました。
そもそも、コミュニケーションは相手ありきで成り立つもので、外国人側が一方的に努力をして日本語ができるようになれば成立するものではありません。この原点に立ち返り現場のコミュニケーションを円滑に進めるため、どのようなコミュニケーション支援が適切でかつ必要となってくるのか、具体的な実践に向けてさらに研究をすべく博士課程へ進学しました。
介護現場のコミュニケーションに焦点を当てた先行研究は極めて少なかったため、まず介護現場の観察を行ってその実態を明らかにし、加えて日本人職員と外国人介護人材に対しインタビューを実施し、コミュニケーションを円滑に進めるために重要なポイントを挙げることにしました。
各調査の総合考察から1.「他者理解」2.自文化中心主義的なものの見方、発言に陥るのを防ぐ「アサーティブな態度や発言」3.言葉を補う「非言語コミュニケーションの活性化」4.「職員同士互いに安心感が持てること」5.コミュニケーション機会を増やすことの5つがコミュニケーションを円滑に進めるうえで大切なキーワードとして挙がりました。これらは当然のごとく感じられると思われます。しかし理解のみにとどまっており、どう行動するかといった体感レベルでの理解につなげる必要性を感じました。
よって次に、これらのキーワードに基づいたコミュニケーションを安心・安全が保障された場で体験できることが求められると考え、介護福祉施設の協力を得て、日本人職員と外国人介護人材が一緒に参加するコミュニケーションワークショップを実施しました。ワークショップへ参加した日本人職員からは、「普段伝わったと思うことは伝わってないかもしれない」などコミュニケーションへの内省が深まった様子がうかがえます。また候補者からは「普段苦手と思っていた人の一面が知れた」などの声をいただき、お互いを知る機会になりえ、関係の構築にもつながっていることが示唆されました。
日本語教育学において教育実践の拠りどころとなる理論生成も大切ですが、教育実践の場があってこその理論です。わたしは現場に還元できること、現場目線で考え発信していくことを信念として研究をしてきました。今回の博士論文におけるワークショップの試みも教育実践の一形態です。ですから論文にまとめて発表するだけでなく実践を続けることに意義があると考えます。そして教育実践は現場によって変わるものですが、実践を重ねていくことで通底する理論が浮上するものでもあると言えます。
介護施設で実践を重ねるために、まずは介護施設の方に研究成果を発信していく必要があると考え、この度アウトリーチの一環として介護施設の方向けにワークショップを行いたいと考えました。内容は、博士論文内容の発表、ならびに論文内で行ったコミュニケーションワークショップ(コミュニケーションゲームを利用したもの)を体験していただくものを予定しています。
介護分野のみならず、外国人人材の受け入れに関する国会審議や報道が連日続いています。私は外国の方を受け入れ、共に生きるということはどういうことか、自分と異なる他者との「異文化理解」の大切さについて多くの人に興味を持っていただき、興味を持っていただいた一人一人の方にとって「多文化共生」や多様性について考えるきっかけになればと考えています。
論文として発表するだけでは対象分野に興味のある人以外になかなか伝わりません。私は介護現場に常時身を置くわけではありませんから、「お節介な立場」にいるわけですが、現場の思いを多くの人へ伝えたい! という思いからクラウドファンディングに挑戦することに決めました。
支援いただいたお金は、実際に介護施設関係者向けのワークショップを行うための運営費(会場費、人件費、資料コピー費用、地方開催時の交通費など)、また論文を投稿する際の投稿料、英文要旨の校正費用として使わせていただければ幸いです。
時期 | 計画 |
---|---|
2018年12月 | クラウドファンディング挑戦 |
2019年2月 | 本プロジェクト(ワークショップ)の実施 |
2019年3月 | 論文投稿 |
2019年 | 介護施設にてワークショップ実践を重ね、学会発表ならびに実践報告としてまとめていく |
ワークショップの報告をレポートにまとめてお送りします。応援よろしくお願いいたします!
ワークショップの報告レポート(PDF版)
30人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
ワークショップのスライド資料等にお名前を掲載させていただきます。*支援時にご登録いただいたフルネーム(漢字)を掲載いたします。 *お名前掲載を希望されない方はお手数ですがinfoアットacademist-cf.comまでご連絡ください。
ワークショップ当日に使う資料にお名前掲載 / ワークショップの報告レポート(PDF版)
12人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
サイエンスカフェにご招待いたします。時期は2019年3月下旬、場所は東京都内を予定しており、具体的な実施日はご支援いただいた方と調整して決めさせていただければ幸いです。当日ご参加いただけない場合は、オンラインで実施する予定です。サイエンスカフェでは博士論文の内容を紹介し、論文内で行われたワークショップの一部を体験していただければと考えております。なおオンラインの場合は博士論文の内容紹介とさせていただきます。
サイエンスカフェ参加権 / ワークショップ当日に使う資料にお名前掲載 / ワークショップの報告レポート(PDF版)
9人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
博士論文の一部を論文として発表する場合、または本ワークショップを契機に介護施設でのワークショップ実践を積み重ねていき論文として発表することができた場合、論文の謝辞にお名前を掲載させていただきます。
※研究成果をまとめられるよう努力いたしますが、論文の掲載に至らない可能性もございますこと、ご承知おきいただけますと幸いです。
論文謝辞にお名前掲載 / サイエンスカフェ参加権 / ワークショップ当日に使う資料にお名前掲載 / ワークショップの報告レポート(PDF版)
1人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
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ワークショップの報告レポート(PDF版)
30
人
が支援しています。
(数量制限なし)
ワークショップ当日に使う資料にお名前掲載 他
12
人
が支援しています。
(数量制限なし)
サイエンスカフェ参加権 他
9
人
が支援しています。
(数量制限なし)
論文謝辞にお名前掲載 他
1
人
が支援しています。
(数量制限なし)