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生活習慣病の予防に繋がる健康機能性カロテノイドを海洋から発掘する!

高谷 直己

北海道大学、助教

挑戦期間

2021/09/01 - 2022/08/31

最終活動報告

2021/10/18 01:10:31

活動報告

7回

サポーター

10人

経過時間

2021/09/01 10:00:00

あなたが研究を通して成し遂げたいことはなんですか?

生活習慣病を「かつて」の病に! が本研究の目指す究極のゴールです。

糖尿病をはじめとする生活習慣病は世界的に増加の一途をたどっています。国際糖尿病連合(2019)によると、糖尿病患者は2050年には7億人に達するとされ、その予防・改善が喫緊の課題となっています。

また、世界保健機関(WHO)は、生活習慣病に起因する糖尿病、がんや心血管疾患などの非感染性疾患(NCDs)が世界の死因の70%以上を占めると報告しており、この低減を持続可能な開発目標(SDGs)3.4に据えています。

近年、NCDsを引き起こす生活習慣病の背景に、臓器における慢性炎症が潜むことが明らかになってきました。
微生物感染時に生体防御のため生じる一過性の急性炎症とは異なり、慢性炎症は低レベルの炎症が長年にわたり持続・遷延化します。このくすぶるような炎症が細胞死や損傷を誘発し、最終的に臓器機能が損なわれます。

このような慢性炎症を抑制できる化合物を自然界から探し出すことで、将来的に生活習慣病の予防・改善に貢献したいと考えています。

どのようなプロセスで実現しようとしていますか?

ゴールを実現するため、海洋から優れた抗炎症活性を持つ「カロテノイド」の発掘を行います。

カロテノイドは植物や微生物によって作られる光合成色素で、私たち人間の体内では作られません。しかしながら、日常の食事から様々なカロテノイドを摂取しており、健康の維持増進に重要な成分です。例えば、健康機能がよく知られるカロテノイドの一つに、人参などの野菜に含まれるβ-カロテンがあります。

そして本研究では、種類が多様な「海洋微生物」に着目します。

海洋微生物は、陸上生物には見られないユニークな分子構造のカロテノイドを作り出します。また、培養が簡便で増殖が速いことは、天然化合物の探索研究(スクリーニング)を進める上で大きなメリットとなります。

単離したカロテノイドを、慢性炎症に深く関係する免疫細胞に投与して抗炎症活性を評価します(細胞試験)。
有望なものは、肥満や糖尿病モデル動物を使った作用評価試験に移行します。

これらの試験で好成績を収めたカロテノイドは、最終的に生活習慣病の予防・改善に繋がる機能性食品や医薬品開発に向けた応用研究へと発展していきます。

現在取り組んでいる研究課題はなんですか?

カロテノイドは現在1000種以上報告されており、特徴的な分子構造に基づいて様々な生理活性を示します。

一方、海洋微生物からは多様な種類のカロテノイドが発見されていることから、「海洋微生物は生理活性カロテノイドの宝箱」といえます。

現在、北海道から沖縄に至る様々な海域で採取した、海藻や海水などから海洋微生物を単離・培養しています。
そして100を超える、赤や黄色など色鮮やかな微生物を単離し、抽出した色素成分について、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、質量分析(MS)、核磁気共鳴分光分析(NMR)により、詳細な構造解析を進めています。

このような方法で、これまでに海洋微生物から2‘-isopentenylsaproxanthinを世界に先駆けて同定するとともに、優れた抗炎症活性を示すことを明らかにしました。

本プロジェクトでは、海洋微生物のさらなる単離・培養、産生するカロテノイドの構造決定、そして細胞試験によるスクリーニングを実施し、高活性カロテノイドの探索と絞り込みを行います。

なぜacademistに挑戦していますか?

以下の2つの理由から挑戦致しました。

①研究遂行に必要な費用に充てるため
②自然科学に関する問題提起や興味関心を引き出したり、多様な研究遂行手段を発信するため

①に関して、現在、生活習慣病に有効な薬物療法は十分に確立されておらず、予防・改善に優れた効果を示す化合物が渇望されています。スクリーニングは、人類の想像の及ばない、つまり人知を超えた化合物が発見される無限の可能性を秘めています。
しかしながら、微生物培養培地やカロテノイド分析溶媒など消耗品費用が足りず、ご支援を賜りたい次第です。

②に関して、昨今日本では研究者を志す人が減少し続けており、将来の我が国の研究基盤を失いかねません。
私ができることの一つとして、研究活動の発信を通して自然科学に関する問題提起や興味関心を引き出すこと、クラウドファンディングをはじめとした多様な研究遂行手段を伝えることと考えます。この小さな積み重ねが、研究者を取り巻く環境の改善や支援の輪の拡大に繋がり、ひいては日本の科学研究を好転させると信じます。
その一翼を担えるよう積極的にアウトリーチ活動を行って参ります。

挑戦者の自己紹介

高谷 直己

大阪府出身。北海道大学大学院修士課程を修了後、食品企業に勤めるもアカデミアでの研究者を志し、退職。その後、博士後期課程に進学し、2021年3月学位取得。この間、日本学術振興会特別研究員(DC2)に採用。学部生で研究を始めてから現在に至るまで、一貫して海洋から健康維持に寄与する成分の探索や機能性研究に従事。

研究を行う中で感じることは、海洋には私たちが予期しない未知の有用物質が未だ多く眠っているということです。四方を海に囲まれた日本の地の利を最大限に生かして、人類の健全な発展に貢献できる研究にまい進したいと考えています。ご支援よろしくお願い致します。

研究計画

時期 計画
2021年9月 クラウドファンディング挑戦開始
2021年9月 第1回サンプル採集および海洋微生物の培養
2021年10月-11月 微生物の単離と色素抽出、カロテノイド構造解析
2021年12月 得られたカロテノイドについて、抗炎症活性の評価試験
2022年1月 第2回サンプル採集および海洋微生物の培養
2022年2月-3月 微生物の単離と色素抽出、カロテノイド構造解析
2022年4月 得られたカロテノイドについて、抗炎症活性の評価試験
2022年5月 第3回サンプル採集および海洋微生物の培養
2022年6月-7月 微生物の単離と色素抽出、カロテノイド構造解析
2022年8月 得られたカロテノイドについて、抗炎症活性の評価試験
2022年8月 クラウドファンディング終了
2022年9月 得られた成果を、第34回カロテノイド研究会で発表予定

リターンの説明

330 円/月 (税込)

注目のリターン : 活動報告閲覧権

活動報告閲覧権

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6人が支援しています。

(数量制限なし)

1,100 円/月 (税込)

注目のリターン : 活動報告閲覧権

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2人が支援しています。

(数量制限なし)

3,300 円/月 (税込)

注目のリターン : 活動報告閲覧権

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2人が支援しています。

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330 円 (月額/税込)
活動報告閲覧権

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1,100 円 (月額/税込)
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